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Posted: 31 Oct, 2015 @ 4:42am

Early Access Review
体一つで会社を立ち上げ、過酷なゲーム業界を生き残れ!
という感じのゲーム会社体感系シミュレーション。嬉しいことに日本語を標準実装しており、初見でも難なく遊ぶことが出来る。もちろんチュートリアルも完備だ。

プレイヤーはゲーム黎明期の大地に立ち、ゲーム業界の歴史に追従する形でゲームを進めていくことになる。おいこの行だけでゲーム3回言ったぞ。
ちなみに登場するハードは実在のものをモデルにしており、発売時期も実際の歴史と同じである。さすがに名前は違うが。

プレイヤーは社員を操作し、ゲームを作っていくのである。ただ、何の考えもなしにゲームを作っただけでは大体レビュアーに酷評され、「クソゲーオブザイヤー行きが相応しい」などと散々な評価を受けることになるだろう。
というか、まず一本ゲームを作らないと新しい機能がアンロックされないため、必然的にプレイヤーはゲーム開始時点で涙を飲んでクソゲーを開発しなければならない。南無。

ゲームを作るためには何はなくともお金が必要だ。ゲーム開始時点でははした金で作れるが、時代が進歩していくたびに開発費は高騰し、最終的には億単位の開発費が必要になってくる。金策はこのゲームでもっとも重要な要素の一つだ。
社員をアルバイトさせて小銭を稼いだり自社製エンジンを作って他の会社に売りつけたりして開発資金を貯めていこう。手っ取り早く銀行から借りるという方法もある。でも借金は返さなくちゃダメだぞ!

筆者は他のゲーム制作系シミュレーションをやったことはないのでこのゲームならではの特色というのはなんとも言えないが、個人的に良かったと持った部分、悪いと思った部分をピックアップしてみた。購入の際の参考にしてほしい。


*よかったところ
  • 好きなゲームが作れる
    何と言ってもまずこれだ。自分で考えたゲームが発売され、世間の評価を受けて返ってくるというのはそれだけで楽しい物がある。
    架空のゲームはもちろん、現実世界で日の目を見ること無く終わった作品の続編を作ることも可能だ。ロックマンDASH3とか……






    (´;ω;`)

  • メインジャンルとサブジャンル
    ゲームを進めていくとサブジャンルという項目がアンロックされ、開発の際にジャンルを二つ組み合わせることが出来るようになる。この組み合わせによってコンボのようにゲーム評価が変わるのが面白かった。たとえばアクションとRPGを掛けあわせたりスポーツと経営SLGを掛けあわせたり…といった具合にだ。

  • 自社製品の開発
    このゲームではエンジンなどを自社で開発し、それを他社に売ることも出来る。これが結構馬鹿にできない…というか、下手するとゲームよりも儲かるため、ゲーム開発ゲーなのにゲーム作らずひたすらエンジンの技術革新に取り組むという謎の現象が発生したりする。ここらへんのプレイバリューの懐の深さは個人的にツボだった。


*わるいところ
  • 2015年以降の展開
    先程も述べたように、このゲームは現実の歴史を元に作られている。となると必然的に問題が発生する。2015年以降、すなわち未来だ。筆者は2050年までしかプレイしていないが、この間、PS3や箱○、WiiUの後継機がお情け程度に2代ほど出た以外は特に新要素もなく、テクノロジーも進歩しないためどうにも持て余してしまう。一応好きにゲーム作ってるだけで楽しいは楽しいのだが……

  • カメラワークの悪さ
    カメラワークと言ったな、あれは嘘だ。というのもそもそもこのゲームには視点変更がない。なので表示の裏に社員が隠れたまま操作できなくなってしまうことが起こり、いちいち社員一覧画面から選択しなければならないという手間が発生してしまう。

  • 不動産関連
    このゲーム、今使っている会社が手狭になったときには改築や増築…なんてことは出来ず、新しい不動産を購入しなければならない。まあそれはいい。その際最初から部屋を作りなおさなければならないのも面倒だがそれもいい。問題は、引越前に使用していたデスクなどの物品が、プレイヤーの了承なく勝手に売り払われることである。当然ながら売ったところで二束三文にしかならない上、もう一度購入し直すのにも費用がかかる。予算に余裕を持って引っ越したはずがこのせいで資金がカツカツになり、ゲーム開発に支障をきたすことがあるのである。


とまあ、早期アクセスなためにまだまだ粗い部分はあるが、ゲーム作りの楽しみというものはふんだんに詰まっている作品である。
最高に面白いゲームを作りたい方、例えゲームの中といえどもロックマンDASH3等に陽の光を当てたい方には是非おすすめだ。

…え?字面がゲームゲームばっかりで頭がおかしくなりそう?大丈夫、筆者もだ。
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